山梨県9条の会

「山梨9条の会」は、日本国憲法第9条を守るため、「9条の会」の「アピール」に賛同し、これを山梨県内に広めることを目的としています。

2015年09月

本日未明、自民、公明の両党は参議院本会議において、国民の多数が反対、あるいは理解不可能としているにもかかわらず、いわゆる安全保障法制案、私たちの呼び方では「戦争法案」の強行採決を行い、法案を成立させた。


この戦争法案は、自衛権の行使(これは武力行使であり、戦争をするということである)を専守防衛に限るというこれまでの憲法9条の解釈を、内閣の判断だけで180度変更し、アメリカに求められたら世界中のどこでも出て行って戦争を行うことができことを目的とするものである。


ほとんどの法律家は、このような解釈変更は国民の同意を必要とするから、きちんと憲法改正手続をすべきであると考えており、元最高裁判所長官までそのように意見表明している。

しかるに安倍政権は、憲法改正が国民多数の反対で不可能であることを予期して、憲法の予定していない解釈改憲という不正な手段でこの法案を合憲であるかのように装い、安全保障体制を大きく改悪した。

これは現行憲法のよって立つ立憲主義を破壊する暴挙であり、絶対に許すことができない。


与党側は、この法案審議に200時間以上が費やされていることを採決の理由にしているが、安倍首相、中谷防衛相ら政府の答弁は、くるくると変わり、丁寧な説明をしたとは到底いえない。

要するに、この法制は、やろうとすれば何でも出来るシステムを作ることが目的であったと考えるしかない。

これは、議会主義を無視し、民主主義を根底から破壊するものである。

これを許せば、我が国の政府が戦前戦中と同じ専制政治に走る危険性さえ感じる事態である。



この法制については、全国各地で違憲訴訟が提起され、違憲判決が続出するであろう。

そうなれば、この安保法制は事実上機能できなくなる。国民多数の疑問を置き去りにしたツケはこのような形で必ずや政府に苦汁を飲ませることになると信じる。


われわれ「山梨9条の会」は、アジアにおける多くの人々に犠牲を強いた15年戦争の反省のうえに成り立っている憲法9条を守り抜き、人々が平和のうちに暮らすことのできる環境を守るために山梨県民により結成された会である。

このような本会の趣旨目的からするならば、今回の強行採決・成立は決して容認することはできず、強く抗議するとともに、この法制の撤廃をめざして今後も全力を尽くすことを宣言するものである。



2015919

山梨9条の会 

(代表世話人  椎名慎太郎)
 

■1 さまざまな団体・個人が成立阻止の1点に結集して反対運動を続けてきた安保法制案が919日に参議院を通過、成立してしまいました。

私たち山梨9条の会は、県内の各種団体・個人が幅広く集まる「『戦争させない・9条壊すな』山梨行動実行委員会」に加わって、

620日と96日の2回にわたる山梨県弁護士会主催の「憲法市民集会とパレード」に協力し、

87日には実行委員会主催の反対集会とパレード、813日から917日まで毎週木曜日の甲府駅南口信玄公前広場での連続集会、

918日の成立直前の強行採決抗議集会などを行ってきました。

とくに910日と17日は担当団体として、反対集会の中心になって市民への訴えを行いました。

本日行われた実行委員会の中間総括会議では、これまでこうした運動に加わったことのなかった人々が次々と声をあげるようになり、国民の反対の声が決して一過性のものではないことを確認しました。



■2 919日午前2時半に成立したことを受けて、別掲の抗議声明を公表しました。

この声明について、翌日の山梨日日新聞と朝日新聞山梨版で報道されました。



■3 成立したからといって、私たちはこの安全保障法制を認めるわけにはいきません。

この戦争法制の撤廃を求めて、さまざまな形で闘い続けます。


その中には、このような乱暴な法制を成立させた自民・公明両党を来年の参議院議員選挙で少数派に追い込む運動、既に暴走の気配がある自衛隊の活動を監視し、平和憲法の趣旨に反する行為をさせないための運動、そして、引き続きこの法制の危険性を市民に知らせ、抗議の声をあげることを決意しています。

具体的行動として、本日の実行委員会では、919日に法制が成立したことを忘れないために10月から毎月19日に抗議行動を展開することを決めました。

先ず、


1019日(月)午後6時から甲府駅南口信玄公銅像前広場で集会を行います。


以後、毎月19日(土日に当たる場合も同じ)午後6時から同じように集会を開催する予定です。多くの方々の参加を呼びかけます。



↑このページのトップヘ