2013413日午後に、ピュア総合中研修室で、第9回県内9条の会交流会が開催された。今回は、普天間基地へのオスプレイ配備、日本政府による辺野古沖埋め立て申請という状況をふまえて、沖縄県弁護士会の新垣勉さんをお招きして、「沖縄からの異議申立て―オスプレイ配備が示す―」という講演をお願いして、講演のあとに例年に準じた交流会が催された。

 

新垣弁護士の講演の概要

 新垣さんは、1975年以後の米軍機墜落事故の状況(特に、記憶に残るのは2004813日に海兵隊ヘリが沖縄国際大学構内に墜落した事故)から話を起こし、オスプレイ配備の問題点(①配備の目的は海兵隊の侵略部隊としての強化にあること、沖縄海兵隊の固定化が日米政府が設置した「沖縄に関する特別行動委員会の1996年合意」(SACO合意)と矛盾すること、②配備により基地機能が強化されることは日本の安全保障に反すること、③普天間基地の固定化を図るものではないか、④配備が危険性をかくだいすること、など)アメリカ本土やハワイでは、安全に配慮した飛行計画変更が行われているが、日本では全くこの面の配慮がないこと、沖縄県民の怒りが日本本土の人々に十分に伝わっていないもどかしさなどを淡々と語った。とくに、今年127日と28日に、沖縄県内41の市町村長と市町村議会議長及び県議140人が上京してオスプレイの配備撤回と普天間の県内移転反対を訴えたことが、本土ではあまり注目をされなかったことに触れ、「沖縄が日本に甘えているのでしょうか、日本が沖縄に甘えているのでしょうか」と語った。今年322日に国が沖縄県知事宛に辺野古の埋立て申請を行ったことについては、現状では仲井真知事はこれに許可を与えないと言っているが、日本政府もさまざまな懐柔策をとると予想されるので、予断は許されないとした。

 講演の資料として添付された1月上京団の安倍首相への「建白書」では、オスプレイが配備された10月から11月の二ヶ月間だけでも300件を超す安全確保違反が確認されていること、復帰40年目の沖縄で米軍がいまだ占領地であるがごとく傍若無人に振舞っていることなどが指摘され、負担軽減を求めている。そして、オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会実行委員会、沖縄県議会、沖縄県市町村関係4団体、市町村、市町村議会の連名で、オスプレイの配備を撤回し、7月までに予定される12機の配備を中止すること、米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念することを求めている。

 

活動交流

 活動交流では、南アルプス9条の会、山梨女性9条の会、峡北9条連絡会、上野原9条の会、キリスト者9条の会、甲府北部の5つの9条の会、山梨市9条の会などが活動報告と今後予定している活動をアピールした。